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ピリピ書
🔝
〘401㌻〙
第1章
1
キリスト・イエスの
僕
しもべ
たる
我
われ
ら、パウロとテモテと、
書
ふみ
をピリピにをるキリスト・イエスに
在
あ
る
凡
すべ
ての
聖󠄄徒
せいと
および
監督
かんとく
たちと
執事
しつじ
たちとに
贈
おく
る。
2
願
ねがは
くは
我
われ
らの
父󠄃
ちち
なる
神
かみ
および
主
しゅ
イエス・キリストより
賜
たま
ふ
恩惠
めぐみ
と
平󠄃安
へいあん
と、
汝
なんぢ
らに
在
あ
らんことを。
3
われ
汝
なんぢ
らを
憶
おも
ふごとに、
我
わ
が
神
かみ
に
感謝
かんしゃ
し、
4
常
つね
に
汝
なんぢ
ら
衆
すべて
のために、
願
ねがひ
のつどつど
喜
よろこ
びて
願
ねがひ
をなす。
5
是
これ
なんぢら
初
はじめ
の
日
ひ
より
今
いま
に
至
いた
るまで
福音󠄃
ふくいん
を
弘
ひろ
むることに
與
あづか
るが
故
ゆゑ
なり。
6
我
われ
は
汝
なんぢ
らの
衷
うち
に
善
よ
き
業
わざ
を
始
はじ
め
給
たま
ひし
者
もの
の、キリスト・イエスの
日
ひ
まで
之
これ
を
全󠄃
まった
うし
給
たま
ふべきことを
確信
かくしん
す。
7
わが
斯
か
くも
汝
なんぢ
ら
衆
すべて
を
思
おも
ふは
當然
たうぜん
の
事
こと
なり、
我
わ
が
縲絏
なはめ
にある
時
とき
にも、
福音󠄃
ふくいん
を
辯明
べんめい
して
之
これ
を
堅
かた
うする
時
とき
にも、
汝
なんぢ
らは
皆
みな
われと
共
とも
に
恩惠
めぐみ
に
與
あづか
るによりて、
我
わ
が
心
こゝろ
にあればなり。
8
我
われ
いかにキリスト・イエスの
心
こゝろ
をもて
汝
なんぢ
ら
衆
すべて
を
戀
こ
ひ
慕
した
ふか、その
證
あかし
をなし
給
たま
ふ
者
もの
は
神
かみ
なり。
9
我
われ
は
祈
いの
る、
汝
なんぢ
らの
愛
あい
、
知識
ちしき
ともろもろの
悟
さとり
とによりて
彌
いや
が
上
うへ
にも
增
ま
し
加
くは
はり、
10
善惡
よしあし
を
辨
わきま
へ
知
し
り、キリストの
日
ひ
に
至
いた
るまで
潔󠄄
いさぎ
よくして《[*]》
躓
つまづ
くことなく、[*或は「顚躓となる事なく」と譯す。]
11
イエス・キリストによる
義
ぎ
の
果
み
を
充
みた
して、
神
かみ
の
榮光
えいくわう
と
譽
ほまれ
とを
顯
あらは
さん
事
こと
を。
12
兄弟
きゃうだい
よ、
我
われ
はわが
身
み
にありし
事
こと
の
反
かへ
つて
福音󠄃
ふくいん
の
進󠄃步
しんぽ
の
助
たすけ
となりしを
汝
なんぢ
らが
知
し
らんことを
欲
ほっ
するなり。
13
即
すなは
ち
我
わ
が
縲絏
なはめ
のキリストの
爲
ため
なることは、
近󠄃衞
このゑ
の
全󠄃營
ぜんえい
にも、
他
ほか
の
凡
すべ
ての
人
ひと
にも
顯
あらは
れ、
14
かつ
兄弟
きゃうだい
のうちの
多
おほ
くの
者
もの
は、わが
縲絏
なはめ
によりて
主
しゅ
を
信
しん
ずる
心
こゝろ
を
厚
あつ
くし、
懼
おそ
るる
事
こと
なく、ますます
勇
いさ
みて
神
かみ
の
言
ことば
を
語
かた
るに
至
いた
れり。
15
或
ある
者
もの
は
嫉妬
ねたみ
と
分󠄃爭
あらそひ
とによりて、キリストを
宣傳
のべつた
へ、あるものは
善
よ
き
心
こゝろ
によりて
之
これ
を
宣傳
のべつた
ふ。
401㌻
16
これは
福音󠄃
ふくいん
を
辯明
べんめい
するために
我
わ
が
立
た
てられたることを
知
し
り、
愛
あい
によりてキリストを
宣
の
べ、
17
かれは
我
わ
が
縲絏
なはめ
に
患難
なやみ
を
加
くは
へんと
思
おも
ひ、
誠意󠄃
せいい
によらず、
徒黨
とたう
によりて
之
これ
を
宣
の
ぶ。
18
さらば
如何
いかん
、
外貌
うはべ
にもあれ、
眞
まこと
にもあれ、
孰
いづれ
も
宣
の
ぶる
所󠄃
ところ
はキリストなれば、
我
われ
これを
喜
よろこ
ぶ、また
之
これ
を
喜
よろこ
ばん。
19
そは
此
こ
のことの
汝
なんぢ
らの
祈
いのり
とイエス・キリストの
御靈
みたま
の
賜物
たまもの
とによりて
我
わ
が
救
すくひ
となるべきを
知
し
ればなり。
20
これは
我
わ
が
何事
なにごと
をも
恥
は
ぢずして、
今
いま
も
常
つね
のごとく
聊
いさゝ
かも
臆
おく
することなく、
生
い
くるにも
死
し
ぬるにも
我
わ
が
身
み
によりて、キリストの
崇
あが
められ
給
たま
はんことを
切
せつ
に
願
ねが
ひ、また
望󠄇
のぞ
むところに
適󠄄
かな
へるなり。
〘291㌻〙
21
我
われ
にとりて、
生
い
くるはキリストなり、
死
し
ぬるもまた
益
えき
なり。
22
されど
若
も
し
肉體
にくたい
にて
生
い
くる
事
こと
、わが
勤勞
はたらき
の
果
み
となるならば、
孰
いづれ
を
選󠄄
えら
ぶべきか、
我
われ
これを
知
し
らず。
23
我
われ
はこの
二
ふた
つの
間
あひだ
に
介
はさ
まれたり。わが
願
ねがひ
は
世
よ
を
去
さ
りてキリストと
偕
とも
に
居
を
らんことなり、これ
遙
はるか
に
勝󠄃
まさ
るなり。
24
されど
我
われ
なほ
肉體
にくたい
に
留
とゞま
るは
汝
なんぢ
らの
爲
ため
に
必要󠄃
ひつえう
なり。
25
我
われ
これを
確信
かくしん
する
故
ゆゑ
に、なほ
存
ながら
へて
汝
なんぢ
らの
信仰
しんかう
の
進󠄃步
しんぽ
と
喜悅
よろこび
とのために
汝
なんぢ
等
ら
すべての
者
もの
と
偕
とも
に
留
とゞま
らんことを
知
し
る。
26
これは
我
わ
が
再
ふたゝ
び
汝
なんぢ
らに
到
いた
ることにより、
汝
なんぢ
らキリスト・イエスに
在
あ
りて
我
われ
にかかはる
誇
ほこり
を
增
ま
さん
爲
ため
なり。
27
汝
なんぢ
等
ら
ただキリストの
福音󠄃
ふくいん
に
相應
ふさは
しく
日
ひ
を
過󠄃
すご
せ、
然
さ
らば
我
わ
が
徃
ゆ
きて
汝
なんぢ
らを
見
み
るも、
離
はな
れゐて
汝
なんぢ
らの
事
こと
をきくも、
汝
なんぢ
らが
靈
れい
を
一
ひと
つにして
堅
かた
く
立
た
ち、
心
こゝろ
を
一
ひと
つにして
福音󠄃
ふくいん
の
信仰
しんかう
のために
共
とも
に
戰
たゝか
ひ、
28
凡
すべ
ての
事
こと
において
逆󠄃
さから
ふ
者
もの
に
驚
をどろ
かされぬを
知
し
ることを
得
え
ん。その
驚
をどろ
かされぬは、
彼
かれ
らには
亡
ほろび
の
兆
しるし
、なんぢらには
救
すくひ
の
兆
しるし
にて
此
これ
は
神
かみ
より
出
い
づるなり。
29
汝
なんぢ
等
ら
はキリストのために
啻
たゞ
に
彼
かれ
を
信
しん
ずる
事
こと
のみならず、また
彼
かれ
のために
苦
くる
しむ
事
こと
をも
賜
たま
はりたればなり。
30
汝
なんぢ
らが
遭󠄃
あ
ふ
戰鬪
たゝかひ
は、
曩
さき
に
我
われ
の
上
うへ
に
見
み
しところ、
今
いま
また
我
われ
に
就
つ
きて
聞
き
くところに
同
おな
じ。
402㌻
第2章
1
この
故
ゆゑ
に
若
も
しキリストによる
勸
すゝめ
、
愛
あい
による
慰安
なぐさめ
、
御靈
みたま
の
交際
まじはり
、また
憐憫
あはれみ
と
慈悲
じひ
とあらば、
2
なんぢら
念
おもひ
を
同
おな
じうし、
愛
あい
を
同
おな
じうし、
心
こゝろ
を
合
あは
せ、
思
おも
ふことを
一
ひと
つにして、
我
わ
が
喜悅
よろこび
を
充
みた
しめよ。
3
何事
なにごと
にまれ、
徒黨
とたう
また
虛榮
きょえい
のために
爲
す
な、おのおの
謙󠄃遜
けんそん
をもて
互
たがひ
に
人
ひと
を
己
おのれ
に
勝󠄃
まさ
れりと
爲
せ
よ。
4
おのおの
己
おの
が
事
こと
のみを
顧󠄃
かへり
みず、
人
ひと
の
事
こと
をも
顧󠄃
かへり
みよ。
5
汝
なんぢ
らキリスト・イエスの
心
こゝろ
を
心
こゝろ
とせよ。
6
即
すなは
ち
彼
かれ
は
神
かみ
の
貌
かたち
にて
居給
ゐたま
ひしが、《[*]》
神
かみ
と
等
ひと
しくある
事
こと
を
固
かた
く
保
たも
たんとは
思
おも
はず、[*或は「神と等しき事を强ひ執らんとせず」と譯す。]
7
反
かへ
つて
己
おのれ
を
空󠄃
むな
しうし
僕
しもべ
の
貌
かたち
をとりて
人
ひと
の
如
ごと
くなれり。
8
旣
すで
に
人
ひと
の
狀
さま
にて
現
あらは
れ、
己
おのれ
を
卑
ひく
うして
死
し
に
至
いた
るまで、
十字架
じふじか
の
死
し
に
至
いた
るまで
順
したが
ひ
給
たま
へり。
9
この
故
ゆゑ
に
神
かみ
は
彼
かれ
を
高
たか
く
上
あ
げて、
之
これ
に
諸般
もろもろ
の
名
な
にまさる
名
な
を
賜
たま
ひたり。
10
これ
天
てん
に
在
あ
るもの、
地
ち
に
在
あ
るもの、
地
ち
の
下
した
にあるもの、
悉
ことご
とくイエスの
名
な
によりて
膝
ひざ
を
屈
かゞ
め、
11
且
かつ
もろもろの
舌
した
の『イエス・キリストは
主
しゅ
なり』と
言
い
ひあらはして、
榮光
えいくわう
を
父󠄃
ちち
なる
神
かみ
に
歸
き
せん
爲
ため
なり。
12
されば
我
わ
が
愛
あい
する
者
もの
よ、なんぢら
常
つね
に
服󠄃
したが
ひしごとく、
我
わ
が
居
を
る
時
とき
のみならず、
我
わ
が
居
を
らぬ
今
いま
もますます
服󠄃
したが
ひ、
畏
おそ
れ
戰
おのゝ
きて
己
おの
が
救
すくひ
を
全󠄃
まった
うせよ。
〘292㌻〙
13
神
かみ
は
御意󠄃
みこゝろ
を
成
な
さんために
汝
なんぢ
らの
衷
うち
にはたらき、
汝
なんぢ
等
ら
をして
志望󠄇
こゝろざし
をたて、
業
わざ
を
行
おこな
はしめ
給
たま
へばなり。
14
なんぢら
呟
つぶや
かず、
疑
うたが
はずして
凡
すべ
ての
事
こと
をおこなへ。
15
是
これ
なんぢら
責
せ
むべき
所󠄃
ところ
なく
素直
すなほ
にして
此
こ
の
曲
まが
れる
邪惡
よこしま
なる
時代
じだい
に
在
あ
りて
神
かみ
の
瑕
きず
なき
子
こ
とならん
爲
ため
なり。
汝
なんぢ
らは
生命
いのち
の
言
ことば
を
保
たも
ちて、
世
よ
の
光
ひかり
のごとく
此
こ
の
時代
じだい
に
輝
かゞや
く。
403㌻
16
斯
かく
て
我
わ
が
走
はし
りしところ、
勞
らう
せしところ、
空󠄃
むな
しからず、キリストの
日
ひ
に、われ
誇
ほこ
ることを
得
え
ん。
17
さらば
汝
なんぢ
らの
信仰
しんかう
の
供物
そなへもの
と
祭
まつり
とに
加
くは
へて、
我
わ
が
血
ち
を
灌
そゝ
ぐとも
我
われ
は
喜
よろこ
ばん、なんぢら
衆
すべて
と
共
とも
に
喜
よろこ
ばん。
18
斯
か
く
汝
なんぢ
等
ら
もよろこべ、
我
われ
とともに
喜
よろこ
べ。
19
われ
汝
なんぢ
らの
事
こと
を
知
し
りて
慰安
なぐさめ
を
得
え
んとて、
速󠄃
すみや
かにテモテを
汝
なんぢ
らに
遣󠄃
つかは
さんことを
主
しゅ
イエスに
賴
よ
りて
望󠄇
のぞ
む。
20
そは
彼
かれ
のほかに
我
われ
と
同
おな
じ
心
こゝろ
をもて
眞實
しんじつ
に
汝
なんぢ
らのことを
慮
おもん
ぱかる
者
もの
なければなり。
21
人
ひと
は
皆
みな
イエス・キリストの
事
こと
を
求
もと
めず、
唯
ただ
おのれの
事
こと
のみを
求
もと
む。
22
されどテモテの
鍊達󠄃
れんたつ
なるは、
汝
なんぢ
らの
知
し
る
所󠄃
ところ
なり、
即
すなは
ち
子
こ
の
父󠄃
ちち
に
於
お
ける
如
ごと
く
我
われ
とともに
福音󠄃
ふくいん
のために
勤
つと
めたり。
23
この
故
ゆゑ
に
我
われ
わが
身
み
の
成行
なりゆき
を
見
み
ば、
直
たゞ
ちに
彼
かれ
を
遣󠄃
つかは
さんことを
望󠄇
のぞ
む。
24
我
われ
もまた
速󠄃
すみや
かに
徃
ゆ
くべきを
主
しゅ
によりて
確信
かくしん
す。
25
されど
今
いま
は
先
まづ
われと
共
とも
に
働
はたら
き、
共
とも
に
戰
たゝか
ひし
兄弟
きゃうだい
、すなはち
汝
なんぢ
らの
使
つかひ
として
我
わ
が
窮乏
ともしき
を
補
おぎな
ひしエパフロデトを
汝
なんぢ
らに
遣󠄃
つかは
すを
必要󠄃
ひつえう
のことと
思
おも
ふ。
26
彼
かれ
は
汝
なんぢ
等
ら
すべての
者
もの
を
戀
こ
ひしたひ、
又󠄂
また
おのが
病
や
みたることの
汝
なんぢ
らに
聞
きこ
えしを
以
も
て
悲
かな
しみ
居
を
るに
因
よ
りてなり。
27
彼
かれ
は
實
じつ
に
病
やまひ
にかかりて
死
し
ぬばかりなりしが、
神
かみ
は
彼
かれ
を
憐
あはれ
みたまへり、
啻
たゞ
に
彼
かれ
のみならず、
我
われ
をも
憐
あはれ
み、
憂
うれひ
に
憂
うれひ
を
重
かさ
ねしめ
給
たま
はざりき。
28
この
故
ゆゑ
に
急󠄃
いそ
ぎて
彼
かれ
を
遣󠄃
つかは
す、なんぢらが
再
ふたゝ
び
彼
かれ
を
見
み
て
喜
よろこ
ばん
爲
ため
なり。
又󠄂
また
わが
憂
うれひ
を
少
すくな
うせん
爲
ため
なり。
29
されば
汝
なんぢ
ら
主
しゅ
にありて
歡喜
よろこび
を
盡
つく
して
彼
かれ
を
迎󠄃
むか
へ、かつ
斯
かく
のごとき
人
ひと
を
尊󠄅
たふと
べ。
30
彼
かれ
は
汝
なんぢ
らが
我
われ
を
助
たす
くるに
當
あた
り、
汝
なんぢ
らの
居
を
らぬを
補
おぎな
はんとて、
己
おの
が
生命
いのち
を
賭
か
け、キリストの
事業
じげふ
のために
死
し
ぬばかりに
爲
な
りたればなり。
第3章
1
終󠄃
をはり
に
言
い
はん、
我
わ
が
兄弟
きゃうだい
よ、なんぢら
主
しゅ
に
在
あ
りて
喜
よろこ
べ。なんぢらに
同
おな
じことを
書
か
きおくるは、
我
われ
に
煩
わづら
はしきことなく、
汝
なんぢ
等
ら
には
安然
あんぜん
なり。
404㌻
2
なんぢら
犬
いぬ
に
心
こゝろ
せよ、
惡
あ
しき
勞動人
はたらきびと
に
心
こゝろ
せよ、
肉
にく
の
割󠄅禮
かつれい
ある
者
もの
に
心
こゝろ
せよ。
〘293㌻〙
3
神
かみ
の
御靈
みたま
によりて
禮拜
れいはい
をなし、キリスト・イエスによりて
誇
ほこ
り、
肉
にく
を
恃
たの
まぬ
我
われ
らは
眞
まこと
の
割󠄅禮
かつれい
ある
者
もの
なり。
4
されど
我
われ
は
肉
にく
にも
恃
たの
むことを
得
う
るなり。もし
他
ほか
の
人
ひと
、
肉
にく
に
恃
たの
む
所󠄃
ところ
ありと
思
おも
はば、
我
われ
は
更
さら
に
恃
たの
む
所󠄃
ところ
あり。
5
我
われ
は
八日
やうか
めに
割󠄅禮
かつれい
を
受
う
けたる
者
もの
にして、イスラエルの
血統
ちすぢ
、ベニヤミンの
族
やから
、ヘブル
人
びと
より
出
い
でたるヘブル
人
びと
なり。
律法
おきて
に
就
つ
きてはパリサイ
人
びと
、
6
熱心
ねっしん
につきては
敎會
けうくわい
を
迫󠄃害󠄅
はくがい
したるもの、
律法
おきて
によれる
義
ぎ
に
就
つ
きては
責
せ
むべき
所󠄃
ところ
なかりし
者
もの
なり。
7
されど
曩
さき
に
我
わ
が
益
えき
たりし
事
こと
はキリストのために
損
そん
と
思
おも
ふに
至
いた
れり。
8
然
しか
り、
我
われ
はわが
主
しゅ
キリスト・イエスを
知
し
ることの
優
すぐ
れたるために、
凡
すべ
ての
物
もの
を
損
そん
なりと
思
おも
ひ、
彼
かれ
のために
旣
すで
に
凡
すべ
ての
物
もの
を
損
そん
せしが、
之
これ
を
塵芥
あくた
のごとく
思
おも
ふ。
9
これキリストを
獲
え
、かつ
律法
おきて
による
己
おの
が
義
ぎ
ならで、
唯
たゞ
キリストを
信
しん
ずる
信仰
しんかう
による
義
ぎ
、すなはち
信仰
しんかう
に
基
もとづ
きて
神
かみ
より
賜
たまは
る
義
ぎ
を
保
たも
ち、キリストに
在
あ
るを
認󠄃
みと
められ、
10
キリストとその
復活
よみがへり
の
力
ちから
とを
知
し
り、
又󠄂
また
その
死
し
に
效
なら
ひて
彼
かれ
の
苦難
くるしみ
にあづかり、
11
如何
いかに
もして
死人
しにん
の
中
うち
より
甦
よみが
へることを
得
え
んが
爲
ため
なり。
12
われ
旣
すで
に
取
と
れり、
旣
すで
に
全󠄃
まった
うせられたりと
言
い
ふにあらず、
唯
たゞ
これを
捉
とら
へんとて
追󠄃
おひ
求
もと
む。キリストは
之
これ
を
得
え
させんとて
我
われ
を
捉
とら
へたまへり。
13
兄弟
きゃうだい
よ、われは
旣
すで
に
捉
とら
へたりと
思
おも
はず、
唯
たゞ
この
一事
いちじ
を
務
つと
む、
即
すなは
ち
後
うしろ
のものを
忘
わす
れ、
前󠄃
まへ
のものに
向
むか
ひて
勵
はげ
み、
14
標準
めあて
を
指
さ
して
進󠄃
すゝ
み、
神
かみ
のキリスト・イエスに
由
よ
りて
上
うへ
に
召
め
したまふ
召
めし
にかかはる
褒美
はうび
を
得
え
んとて
之
これ
を
追󠄃
おひ
求
もと
む。
15
されば
我等
われら
のうち
成人
せいじん
したる
者
もの
は、みな
斯
かく
のごとき
思
おもひ
を
懷
いだ
くべし、
汝
なんぢ
等
ら
もし
何事
なにごと
にても
異
こと
なる
思
おもひ
を
懷
いだ
き
居
を
らば、
神
かみ
これをも
示
しめ
し
給
たま
はん。
405㌻
16
ただ
我等
われら
はその
至
いた
れる
所󠄃
ところ
に
隨
したが
ひて
步
あゆ
むべし。
17
兄弟
きゃうだい
よ、なんぢら
諸共
もろとも
に
我
われ
に
效
なら
ふものとなれ、
且
かつ
なんぢらの
模範
もはん
となる
我
われ
らに
循
したが
ひて
步
あゆ
むものを
視
み
よ。
18
そは
我
われ
しばしば
汝
なんぢ
らに
吿
つ
げ、
今
いま
また
淚
なみだ
を
流
なが
して
吿
つ
ぐる
如
ごと
く、キリストの
十字架
じふじか
に
敵
てき
して
步
あゆ
む
者
もの
おほければなり。
19
彼
かれ
らの
終󠄃
をはり
は
滅亡
ほろび
なり。おのが
腹
はら
を
神
かみ
となし、
己
おの
が
恥
はぢ
を
光榮
くわうえい
となし、ただ
地
ち
の
事
こと
のみを
念
おも
ふ。
20
されど
我
われ
らの
國籍
こくせき
は
天
てん
に
在
あ
り、
我
われ
らは
主
しゅ
イエス・キリストの
救主
すくひぬし
として
其
そ
の
處
ところ
より
來
きた
りたまふを
待
ま
つ。
21
彼
かれ
は
萬物
ばんもつ
を
己
おのれ
に
服󠄃
したが
はせ
得
う
る
能力
ちから
によりて、
我
われ
らの
卑
いや
しき
狀
さま
の
體
からだ
を
化
か
へて
己
おの
が
榮光
えいくわう
の
體
からだ
に
象
かたど
らせ
給
たま
はん。
第4章
1
この
故
ゆゑ
に
我
わ
が
愛
あい
するところ、
慕
した
ふところの
兄弟
きゃうだい
、われの
喜悅
よろこび
、われの
冠冕
かんむり
たる
愛
あい
する
者
もの
よ、
斯
かく
のごとく
主
しゅ
にありて
堅
かた
く
立
た
て。
〘294㌻〙
2
我
われ
ユウオデヤに
勸
すゝ
め、スントケに
勸
すゝ
む、
主
しゅ
にありて
心
こゝろ
を
同
おな
じうせんことを。
3
また《[*]》
眞實
しんじつ
に
我
われ
と
軛
くびき
を
共
とも
にする
者
もの
よ、なんぢに
求
もと
む。この
二人
ふたり
の
女
をんな
を
助
たす
けよ。
彼
かれ
らはクレメンス
其
そ
のほか
生命
いのち
の
書
ふみ
に
名
な
を
錄
しる
されたる
我
わ
が
同勞者
どうらうしゃ
と
同
おな
じく、
福音󠄃
ふくいん
のために
我
われ
とともに
勤
つと
めたり。[*或は「眞實なるスンズゲよ」と譯す。]
4
汝
なんぢ
ら
常
つね
に
主
しゅ
にありて
喜
よろこ
べ、
我
われ
また
言
い
ふ、なんぢら
喜
よろこ
べ。
5
凡
すべ
ての
人
ひと
に
汝
なんぢ
らの
寛容
くわんよう
を
知
し
らしめよ、
主
しゅ
は
近󠄃
ちか
し。
6
何事
なにごと
をも
思
おも
ひ
煩
わづら
ふな、ただ
事
こと
ごとに
祈
いのり
をなし、
願
ねがひ
をなし、
感謝
かんしゃ
して
汝
なんぢ
らの
求
もとめ
を
神
かみ
に
吿
つ
げよ。
7
さらば
凡
すべ
て
人
ひと
の
思
おもひ
にすぐる
神
かみ
の
平󠄃安
へいあん
は
汝
なんぢ
らの
心
こゝろ
と
思
おもひ
とをキリスト・イエスによりて
守
まも
らん。
406㌻
8
終󠄃
をはり
に
言
い
はん
兄弟
きゃうだい
よ、
凡
おほよ
そ
眞
まこと
なること、
凡
おほよ
そ
尊󠄅
たふと
ぶべきこと、
凡
おほよ
そ
正
たゞ
しきこと、
凡
おほよ
そ
潔󠄄
いさぎ
よきこと、
凡
おほよ
そ
愛
あい
すべきこと、
凡
おほよ
そ
令聞
よききこえ
あること、
如何
いか
なる
德
とく
、いかなる
譽
ほまれ
にても
汝
なんぢ
等
ら
これを
念
おも
へ。
9
なんぢら
我
われ
に
學
まな
びしところ、
受
う
けしところ、
聞
き
きしところ、
見
み
し
所󠄃
ところ
を
皆
みな
おこなへ、
然
さ
らば
平󠄃和
へいわ
の
神
かみ
、なんぢらと
偕
とも
に
在
いま
さん。
10
汝
なんぢ
らが
我
われ
を
思
おも
ふ
心
こゝろ
の
今
いま
また
萠
きざ
したるを、われ
主
しゅ
にありて
甚
いた
く
喜
よろこ
ぶ。
汝
なんぢ
らは
固
もと
より
我
われ
を
思
おも
ひゐたるなれど、
機
をり
を
得
え
ざりしなり。
11
われ
窮乏
ともしき
によりて
之
これ
を
言
い
ふにあらず、
我
われ
は
如何
いか
なる
狀
さま
に
居
を
るとも、
足
た
ることを
學
まな
びたればなり。
12
我
われ
は
卑賤
いやしき
にをる
道󠄃
みち
を
知
し
り、
富
とみ
にをる
道󠄃
みち
を
知
し
る。また
飽󠄄
あ
くことにも、
飢󠄄
う
うることにも、
富
と
むことにも、
乏
とも
しき
事
こと
にも、
一切
いっさい
の
祕訣
ひけつ
を
得
え
たり。
13
我
われ
を
强
つよ
くし
給
たま
ふ
者
もの
によりて、
凡
すべ
ての
事
こと
をなし
得
う
るなり。
14
されど
汝
なんぢ
らが
我
わ
が
患難
なやみ
に
與
あづか
りしは
善
よ
き
事
こと
なり。
15
ピリピ
人
びと
よ、
汝
なんぢ
らも
知
し
る、わが
汝
なんぢ
らに
福音󠄃
ふくいん
を
傳
つた
ふる
始
はじめ
、マケドニヤを
離
はな
れ
去
さ
るとき、
授受
やりとり
して
我
わ
が
事
こと
に
與
あづか
りしは、
汝
なんぢ
等
ら
のみにして
他
ほか
の
敎會
けうくわい
には
無
な
かりき。
16
汝
なんぢ
らは
我
わ
がテサロニケに
居
を
りし
時
とき
に、
一度
いちど
ならず
二度
にど
までも
我
わ
が
窮乏
ともしき
に
物
もの
贈
おく
れり。
17
これ
贈物
おくりもの
を
求
もと
むるにあらず、
唯
たゞ
なんぢらの
益
えき
となる
實
み
の
繁
しげ
からんことを
求
もと
むるなり。
18
我
われ
には
凡
すべ
ての
物
もの
そなはりて
餘
あま
りあり、
旣
すで
にエパフロデトより
汝
なんぢ
らの
贈物
おくりもの
を
受
う
けたれば、
飽󠄄
あ
き
足
た
れり。これは
馨
かうば
しき
香
にほひ
にして
神
かみ
の
享
う
け
給
たま
ふところ、
喜
よろこ
びたまふ
所󠄃
ところ
の
供物
そなへもの
なり。
19
斯
かく
て、わが
神
かみ
は
己
おのれ
の
富
とみ
に
隨
したが
ひ、キリスト・イエスによりて、
汝
なんぢ
らの
凡
すべ
ての
窮乏
ともしき
を
榮光
えいくわう
のうちに
補
おぎな
ひ
給
たま
はん。
20
願
ねがは
くは
榮光
えいくわう
世々
よゝ
限
かぎ
りなく、
我
われ
らの
父󠄃
ちち
なる
神
かみ
にあれ、アァメン。
407㌻
21
汝
なんぢ
らキリスト・イエスに
在
あ
りて
聖󠄄徒
せいと
おのおのに
安否
あんぴ
を
問
と
へ、
我
われ
と
偕
とも
にある
兄弟
きゃうだい
たち、
汝
なんぢ
らに
安否
あんぴ
を
問
と
ふ。
〘295㌻〙
22
凡
すべ
ての
聖󠄄徒
せいと
、
殊
こと
にカイザルの
家
いへ
のもの、
汝
なんぢ
らに
安否
あんぴ
を
問
と
ふ。
23
願
ねがは
くは
主
しゅ
イエス・キリストの
恩惠
めぐみ
、なんぢらの
靈
れい
と
偕
とも
に
在
あ
らんことを。
〘296㌻〙
408㌻